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2016東北ツアー 被災地の今① 

 2012年以来、東北の被災地は毎年訪れていますが、さすがに時間の問題もあって、南三陸町以外の沿岸地域は隔年でまわるようにしています。昨夏は南三陸だけでしたので、今年は岩手まで足を伸ばす年です。
 南三陸でのボランティアのあと、三陸海岸北上をはじめました。

 南三陸町でも私は主に志津川地区に行くことが多いです。ボランティアでは入谷地区や戸倉地区にも行きますが、その中であまりいけていない地区があります。それが志津川の北にある歌津地区です。一昨年、小野作商店さんでのボランティアぐらいかな。
 歌津は元は歌津町という自治体でしたが、10年前に志津川町と合併して南三陸町になったという経緯があります。自治体が違っただけあって、入谷・戸倉と比べて若干距離があるので、たまにしか行かないんです。申し訳ないんですが…。

 志津川を出発して、国道45号線を北上すると歌津です。復興工事は進んでいますが、全体としては志津川地区に比べると遅れ気味かな? 中心を通る歌津大橋が津波で失われ、その復旧工事も終わっていません。

2016東北 1
 流失した気仙沼線のあとが見えます。BRTに使う工事もしていません。目が回るように工事が進んでいる志津川地区に比べ、ややテンションが低いかな、と。

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 歌津駅前の伊里前福幸商店街です。時間が早いのでお店もほとんどやっていませんし、お客さんの姿はありません。2度めですが、こういう出発のタイミングで来ちゃうので、まだここで買い物してないんですよね。次こそ!

2016東北 3
 さらに北上して、気仙沼市の本吉(旧本吉町)にある陸前小泉駅付近。津谷川を越える気仙沼線の橋梁が一部残っており、その上を新しい45号線の陸橋でしょうか、建設が進んでいます。
 津谷川の向こう側は田んぼが広がっていますが、かなり大規模なトマトのハウスが立ち並んでいて、津波塩害を期に脱米作にシフトしている様子も感じられます。

 気仙沼市街に入ると、また雰囲気が変わります。町が大きいですし、市街がやや高い位置にも広がっていたため、津波の被害を受けていない地域もかなりあります。
 気仙沼で被害が大きかったのは、湾の最奥部、鹿折唐桑駅の周辺です。鹿折唐桑駅といえば、覚えていますか?
2016東北 4
 2012年の夏の様子です。この大きな漁船が打ち上げられていたのは、鹿折唐桑駅の目の前。この写真で言うと、左手奥に駅があります。周辺は完全に津波で流されていました。

 2014年には漁船は撤去され、周囲の造成整備が進んでいました。道の反対側にはセブン-イレブンができていました。
 今年もそのセブン-イレブンに買い物がてらバイクをとめさせてもらって、周囲を見回してみると…
2016東北 7
 まず目に入るのは駅と港の間にできた団地です。津波の時に避難できる高さになっているのでしょう。

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 鹿折唐桑駅は、大船渡線BRTの駅として整備されていました。現在BRTは大船渡の盛駅まで走っています。気仙沼線のBRT駅と共通のデザインで、南三陸町で見慣れていると懐かしく感じます。

 45号線は唐桑半島の付け根を抜けて広田湾を右手に走ります。広田湾の一番奥が陸前高田です。
2016東北 8
 陸前高田といえば、奇跡の一本松が知られています。私はちょっと話題になりすぎていたので、今までスルーしてきましたが、今回はじめて行ってみました。
 すると、一本松以上に気になったことがたくさんありました。高田松原の内側には入り江があったのですが、その周辺は今でも津波の後が生々しいですね。一本松の向こう側に見えるのは、震災遺構として保存される陸前高田ユースホステルです。砂地の地盤が津波に襲われたために、建物の半分が破壊されてしまっています。

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 堤防の建設は進んでいますが、内側はまだ放置状態ですね。

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 こちらは建設中じゃなくて解体中。陸前高田では南側の山(写真奥)から掘り出した嵩上げ用の土砂を、大規模なベルトコンベアで市街地に運んでいました。それが通っていた吊橋ですが、ベルトコンベアとともに撤去されます。

 一昨年来た時は、そのベルトコンベアのスケールに肝を潰したもんです。以下2枚が一昨年の夏です。
2016東北 13
2016東北 14

 模型で見るとこんな感じでした。
2016東北 15

 陸前高田では震災遺構として、先ほどの一本松・ユースホステルほか、気仙中学校(以前の記事で紹介しています)、道の駅高田松原、下宿定住促進住宅を保存することになっています。
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 こちらが道の駅。

 下宿定住促進住宅は、以前も紹介しました。5階床まで浸水したそうです。2012年に初めて見た時、ベランダの化粧板が4階までぶち抜かれてるのが衝撃的でした。
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 陸前高田の市街を過ぎて、45号線は大船渡へ向かうのですが、その途中、不思議な建物?が目につきます。
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 グーグルの衛星写真で見るとこんな感じ。
2016東北 17-2

 これも塩害にあった土地で、野菜の栽培を生産性を高めて一年中出荷するための施設です。「グランパファーム」という会社が設置しました。ドームの中に円状の水耕栽培施設で葉物野菜を生産します。東京などではLEDを使った野菜工場がコスト高で結局うまく行っていませんが、こちらは太陽光がドームを通して入ってくるので、その辺りが違うのかな。
 この施設、設立当初にニュースになっていたのをたまたま見ました。面白いとは思いましたが、こういう特殊なものがうまくいくかどうか、やや懐疑的でもありました。それが今でも運営されているようなので、ホッとしました。被災地だからといって、実験的なことをやって、失敗したからポイ、では困りますから。
 まぁ、他に増えているわけではないので、さほどメリットもないのかもしれませんが。

 すぐ隣には普通のハウスが並びます。
2016東北 16
 正直、これで十分な気もしますが。

 まだまだ続きます。


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2016 東北ツアー 南三陸おでって編 

 東北ツアーのメインは南三陸町でのボランティア活動です。2012年以来、少しでも被災地の助けになろう、ということで続けています。
 南三陸町では昨年3月を持って「復興ボランティア」となり災害という言葉がとれました。現在は管轄が観光協会が運営する「南三陸応縁団」にうつり、名称も「おでって(お手伝い)」となりました。
 昨年まではボランティアセンターに行って、その場で現場の割り振りが行われたのに対し、現在は事前に活動を選んで申し込む形になりました。
 実際、もう復興作業は土木工事がメインという段階ですので、ボランティアとしての仕事はないに等しいのです。ですが、農業・漁業・観光などで町を活性化していかなくてはいけません。現在のボランティアはそういう役割を担っています。

 となると、どんな活動を選ぶか?? 農業支援・漁業支援などがありますが…。
 で、今回選んだのは1日目:漁業支援(牡蠣の処理)、2日目:農業支援(入谷の農工房)としました。やっぱり南三陸に来たからには漁業に関わりたいし、昨年は農工房でやらせていただいているので、今年も、という選択です。

 まずは1日目、牡蠣の生産組合です。牡蠣については、2012年のボランティアで稚貝を養殖用のロープに仕込む作業をしました。
2016南三陸おでって 1
 この時はほとんど復興が進んでいませんでした、稚貝の仕込みも遅れていたし、作業する場所もない状況で、被災した施設の残骸を利用していました。当然、水揚げした牡蠣の処理なんてとこまで行ってなかったということでしょう。それが今や…。

 今年の作業は水揚げされた牡蠣の汚れ落とし。2013年に同じ場所でやらせてもらっているので、場所や勝手がわかっているし、やはり3年前とどんなふうな違いがあるか知りたかったからです。
 志津川の仮設魚市場の向かいにあるのが牡蠣加工処理施設です。
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 この施設は2013年には出てきていて、復興が少しずつでも進んでるんだな~と喜んだのを覚えています。
 こちらは3年前の様子。
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 牡蠣は養殖場から水揚げされたばかりではかなり色々なものがついています。他の貝(ムール貝が多い)や海藻など。こいつを綺麗にしないと商品にはなりません。牡蠣同士もくっついてますからね。それも外さなきゃいけないのです。
2016南三陸おでって 8

 というわけで、牡蠣を綺麗にしていくわけですが、今回は機械の方を担当しました。
2016南三陸おでって 4
 この機械、人力でざっと汚れをとった牡蠣を向かって左手から流していきます。中で水流やブラシで洗浄し、出てきたものをかごに入れて整理します。
 これが結構重労働だったりもしますが、ペアになった方とのコンビネーションもバッチリで、どんどん進みました。50ケースぐらいはやりましたね。
2016南三陸おでって 5

 機械での作業が割と早く進んだので、人力での清掃にも参加しました。
2016南三陸おでって 7
 こんな道具を使って汚れをかき落としていきます。

2016南三陸おでって 6
 まだまだ量があるので、大変です。無言になって、ひたすら牡蠣に向かい合います。

2016南三陸おでって 11
 横浜FCサポの代表ということで(笑)


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2016 東北ツアー 南三陸編 

 久しぶりのエントリです。すっかり放置してますが。

 また今年も宮城県南三陸町へ行ってきました。2012年に初めて訪れて以来、南三陸は8回目となります。
 美しい海と里、おおらかで明るい地元の方々、そして海の幸! はじめは被災地のために何かできることを、と思ってボランティアに参加したのがきっかけでしたが、今は南三陸町の魅力にどっぷりハマってしまっています。
 とはいえ、やっぱり遠いのでなかなか行く機会に恵まれません。年に3回ぐらい行けるといいんですけどね。
 今回は数少ないチャンスなので、南三陸町だけでなく岩手県の宮古市まで足を伸ばしました。南三陸町めぐり、ボランティア、三陸海岸巡りなど、盛りだくさんの旅でした。

 ではまず、南三陸ざっと見編です。

 南三陸町は東日本大震災の津波で大きな被害を受けました。町の中心となる志津川地域や、南の戸倉、北部の歌津などの沿岸地域は壊滅状態です。ここ数年は津波対策と高台移転を中心に大規模な土木工事が行われていて、街の様子が激変しています。来るたびに道が変わっているので、戸惑うことばかりです。

2016南三陸 4
 町の中枢、町役場やベイサイドアリーナの前です。奥にある駐車場の向こう側は、もともと山だったのですが、高台造成の土砂を採取し、さらに平坦に造成して新しい住宅街ができつつあります。集合住宅には驚かされました。すでに戸建てには入居者もいます。
 写真左側の白い塀がきれている場所は、去年の3月までは災害ボランティアセンターがありました。

2016南三陸 5
 これが2012年の夏。写真左手のあたりです。白いテントがボランティアセンターで、その奥には森が広がっていました。

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2014年8月。駐車場の向こう側がかなり削られています。この土砂は盛り土に使われます。

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 2015年3月。ボラセンのテント解体寸前です。こののち、造成がスタートしました。

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 建設中の集合住宅です。建物自体はできていますので、周囲の整備を進めています。

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 ベイサイドアリーナの道を挟んだ反対側にできた新しい病院です。台湾赤十字の支援もあり、とても立派な病院となりました。こちら側も山ばかりだったのですが、造成され、住宅街となっています。

 病院の建設中は、
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 これは私が初めて建設中に見たとこだと思います。2014年8月です。

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 こちらは昨年3月。こちらも一気呵成に進んだ気がしてしまいます。どうしても間を空けてしか来られないからですね。

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 病院西側の造成地です。以前(2014年8月)はこんなんでしたが、あっという間に造成が完了した感じです。これが今はこちら。
2016南三陸 0
 上の写真の位置から、ちょっと入ったところです。

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 こちらは奥まで入ってみたところ。

 ほんとうに綺麗な町並みで、羨ましいばかり。ただ、住宅展示場のような無機質さも感じます。なにより海の町志津川らしさがあまり感じられないのが残念です。
 …まぁ無責任な立場で批判するのは簡単ですが、大事なのはここに住む人がどう感じるかですね。道も広く、高台とはいえ街衢は平坦に整地されていますから、暮らしやすいのではないでしょうか。しかし、小学校や中学校に行くには何度も山を登り降りしなければならないので大変そうです。


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夏はやっぱり南三陸町へ 

 気がつけばすっかり放置プレー。いかんいかん。

 さて、夏が近づいてきましたが、今年も夏は南三陸町へ行きます。
 初めて東北の被災地を訪れたのが2012年で、その時に「10年、しっかり見届ける」と決意して以来、4年が経ちました。まぁ、まだ4年しか経っていない、というとこですが。

 2012年夏 宮古市田老~南三陸町~石巻~亘理
 2012年夏 いわき
 2013年冬 石巻
 2013年夏 南三陸町
 2014年夏 南三陸町~田老
 2014年秋 南三陸町
 2015年春 南三陸町(ボランティアの集い)
 2015年夏 南三陸町
 2015年秋 南三陸町(里山歩きツアー)


 こんな感じで今まで足を運んできました。南三陸町は毎年行くようにしていますが、三陸海岸も見たい。ただ時間とお金に限度があるので、気仙沼以北は2年に1回にとどめています。
 前回は2014年でしたので、今年は行く年!
 というわけで、今年の東北ツアーの計画を立てました。

 1日目 移動日:南三陸町まで
 2日目 南三陸町でボランティア「おでって」参加
 3日目 同上
 4日目 三陸海岸北上 宮古・田老まで
 5日目 移動日:いわきまで
 6日目 帰宅


 もちろん相棒はCBくんです。

 ところで、今回は南三陸町以外でも民宿を探していたんですが、やっぱり震災で多くは営業をやめてしまっているんですね。残ったところも、建築関係者の長期逗留で埋まってる感じ。残念です。

 

三菱の燃費偽装 

 世界を驚かせたVWの燃費偽装に次いで、国内でも三菱の不正が明るみに出て大騒ぎとなりました。
 三菱のメーカーとしての良心のなさには反吐が出ますが、その背景を考えると、日本の自動車税制や日本人の車への理解のなさという問題があって、暗澹とした気持ちになります。

そもそも、なぜ偽装するのか。
 正直、カタログに掲載されている燃費通りに走れるわけもなく、季節や走行条件によって大きく変わるので、カタログ上の細かい数字は日常の仕様には全く関係ありません。それでもメーカーは必死になって燃費向上に勤しむ。それはなぜかといえば、減税に繋がることと、その数字を看板にして営業活動をするからです。
 とすれば、問題の根本はその2点にあるということになります。

燃費による減税に意味はあるのか
 平成27年度、平成32年度燃費基準というのがあって、そいつをどの程度クリアしているかによって、自動車税および重量税が減税されます。もっとも、車重によって基準が異なるので、重い車だとその分基準が緩くなる。
 ただ、レクサスLSなどの2t級の重い車だと、11.9キロ/㍑とかっていうのが基準になります。LSのJC08モード燃費は11.6。確かにそのクラスでリッター10超えれば優秀ですが、実際にはカタログ燃費の80%程度しか走らないので9キロ程度。
 そもそも1000万円クラスの巨大な高級車がリッター9キロで走るのに減税の必要があるのか?
 本当に社会全体のガソリン使用量を減らしたいなら、単純に車重も排気量も車種も関係なく、単純に燃費の数字で税額を定めればいいのです。10~11キロならいくら、とか。でもそうすると大型車は売れなくなる。そっちの事情を優先してるんだから、このエコカー減税というのはめちゃくちゃ。
 LSが減税で、うちのレガシィは減税対象外。おかしくないか?

カタログ燃費の「偽装」
 ちょっとプリウスのカタログを見てみましょう。ネットで簡単に見られます。
 プリウスはCMなどで40キロ/㍑オーバーの燃費を謳っています。ところが、数あるグレードのうち、それを達成しているのは「E」というグレードのみ(40.8)。ほかは37.2という数字で、3キロもの差があります。
 そのEグレードを見ると、リアワイパーが無かったり、4スピーカーだったり、かなりの装備が簡略化されています。なにより、ガソリンタンクが他の43リットルに比べ、38リットルと少なくなっています。ついでに言えば、ウィンドウォッシャータンクも4.8リットルに対してわずか2リットル。
 こういった簡素化で、車重を他のグレードより50キロ抑えています。
 しかし、こんな簡素な装備の車を誰が買いますかね? 250万からするのに、リアワイパーすらないとは…。
 つまりこのグレードは燃費スペシャル。カタログスペックがよく出るように調整されたグレードで、実際の販売台数は期待されていないのです。ラインナップに入れていれば「リッター40キロ!」を看板にでき、実際に購入する人には、「こういった装備をつけると燃費は37キロになります」というわけ(説明するかも怪しいが)。40キロに釣られた客は、もっと高くて燃費の落ちるグレードに落ち着くわけです。
 嘘はついていないけど、こういうのも立派な「偽装」だと思いますが、いかが?

ユーザーの「目」と技術
 ここまで、燃費による減税という愚策と、そこにつけこんだメーカーの実態を見ましたが、今度はユーザー側の問題。
 実際のところ、日本のユーザーはそれほど燃費を気にしているのでしょうか? 結論から言えば、優遇税制には関心はあっても、本当に燃料消費を減らそうとしているとは思えないのです。
 プリウスのような「偽装」についてはほとんど無知に近い。カタログ燃費は見ても、実際の燃費が大きく違うことを知らない。そもそも燃費なんて季節や走行条件によって相当違います。カタログデータはあくまで想定される条件を仮想して計測するものです。しかもかなりいい条件ですから、実際には運転技術、エアコン使用、積載量などでかなり低下することになります。プリウスなんかでリッター40キロなんて謳っても、ほぼ実現不可能です。
 三菱のケースに関しても、ユーザーが気づいたわけではなく、OEMの提供を受けたニッサンによって発覚したわけですからね。そうでなければ、長い間誰も気づかない(笑)
 だから、我々ユーザーはもう少し、そのあたりのカタログの読み方とか、数字の見方とか、わかっとかないといけない。
 そして、本当に燃費を良くしたいなら、運転技術を向上させるしかありません。エンジンブレーキを利用したり、無駄なアイドリングをやめたり、スピードマネジメントをしっかりするなど、ちょっとしたことの積み重ねでかなり向上します。
 逆に言えば、エンジンブレーキの使い方も知らなかったり、ハイブリッド車でもコンビニずっとアイドリングして待っていたり、そんなんでは燃費どうこうっていう資格ないわけで。
 そのあたり、なんとかならないかな、って思います。

CBくん、3年3万キロ 

 ずいぶん過ぎてしまいましたが、3月にCBくんが納車3周年を迎えました。
 オドメーターは3万キロ余り、前にアップしたとおり1年1万キロペースで走っています。

 3年しっかり乗ったところで、あらためてCBくんを見なおしてみましょう。
 納車は2013年3月24日。この時期のCBくんはマイナーチェンジ前です。まだEXは登場していませんが、すでにⅠ型・Ⅱ型の区別はなくなっています。メーターは古いまま(220キロ表示!)、ウィンカースイッチなども旧来のもので、ホーンスイッチとの位置関係が逆になった現在のホンダスタンダードではありません。また、マフラー後端にデバイスが付いているものです。
 グレード(?)はブラックスタイルで、ABSはナシ。一番お金がかかっていないモデルですね。
 カスタムはほとんどしていません。いじったところは、マフラーをモリワキのショート管に交換したぐらい。あとはリアキャリア&トップボックス・エンジンガード・ETC・メーターバイザーなどを納車時に装着しています。

①街乗り
 ほぼ毎日通勤で使用しています。片道9キロほど。たまに高速を使っています。渋滞はないですが、ペースの速い幹線道路や、カーブが続く細い道もあります。
 大きさ・重さが気になるところですが、リッターバイクにしてはコンパクトで重心が低く、足着きも良好なので、まず問題になりません。なお、私は身長176センチ、低重心です。
 言うまでもなくリッターバイクならではのトルクがありますから加速も十分です。
 エンジンをあまり回さなくていいのが気に入っています。2500でも回せば流れをリードできます。多少加速を楽しむにしても3000回せばいいかな。通勤ではそれ以上回すと速すぎます。低回転でもトルクに乗った余裕のある加速が楽しめるのが好みです。
街乗りの速度でもそれなりに楽しいので、ちょいのりが億劫じゃないです。
 ネガは極低速ではややふらつくことかな。すり抜けで神経使います。Fサスのプリロード調整で少し良くなったけど、まだまだ。それから熱さ。夏は非常にしんどいです。去年の夏は涼しかったから良かったですがね。
 あと、倒れ始めたら止められません。足はべったり付くのですが、やはり重いのです。タチゴケは2回ほどしましたが、ちょっとした拍子でもう立ち直れなくなりました。エンジンガードのおかげで本体にダメージはほとんどありませんでしたが、ハンドルバーに歪みが出たり、ウィンカー割れたり、クラッチレバー折れたり…。

②スポーツ走行
 車重が重く、足回りはごくベーシック、タイヤも細めなので追い込んだ走りをする気にはなりません。18インチタイヤらしく、クイックに曲がるより、ゆったりとしたおおらかな乗り味を楽しむべきなのでしょう。バンク角もあまりありません。結構簡単にステップを擦りました。もともとそういうキャラじゃないですから、気になりませんが。
 ただフレーム剛性も高いからコーナーでも安定してるし、パワーはあるので十分に速いです。リアサスの許容量が大きくないので、コーナー手前でしっかり速度を落としてから倒しこんでいくと、素直に曲がっていきますので、結構楽しめます。
 実際には景色も愛でながら、肩肘張らずにちょっと早いペースでワインディングを走り抜けるのが一番楽しいかな、と思います。

③ツーリング
 ほぼパーフェクトです。私のツーリングは、高速道路で一挙に移動し、現地ではのんびり走ったり、ちょっとワインディング楽しんだり、街歩きしたり。どのシチュエーションでも不満は感じません。
 高速道路ではネイキッドだけあって風圧に悩みますが、意外と疲れない。安定してるし余裕はあるし、長距離が苦になりません。時速100キロで3400回転ほど。さほど回っていないので神経質にもならないし、5速のままでもそこから十分に加速します。一般道を200キロ走ったあとに、雨の中高速道を500キロ、という経験もしましたが、意外と疲れませんでした。ただ、シートのクッションがイマイチで、おしりは結構痛くなります。ゲルザブ使っていますが、気休め程度ですね。シートが低いため、膝の曲がりが窮屈なのもややネガに感じます。
 60キロ~80キロぐらいの速度が楽しいので、田舎道をのんびり流してると幸せですし、峠でちょっと気合いを入れることもできます。前述のとおりコンパクトなので道を知らない町中でも不安なし。重量級ですから、雨の日に山奥の荒れた舗装路を走るのはさすがに怖かったですが。でも足つきの良さに救われます。
 唯一の欠点は航続距離が短いことですかね。

④デザイン
 マイチェン時に登場したEXはスポークホイールに左右2本出しマフラー、大型タンクを搭載しています。ネオクラッシックという点では悪くないのですが、ちょっと狙いすぎている感もありますね。タンクは羨ましいですけど。
 CBの良さはスタンダードというか、普遍的なバイクのイメージを体現している部分だと思います。だからごくごくノーマルなスタイルのほうがいい気がします。
 私が選択したブラックスタイルは値段が安いということもありましたが、それ以上に虚飾を排したソリッドな味わいが気に入ったから。黒とメタルの輝き、というのは、それだけで迫力があります。それは今も変わらず、見るたびにかっこいいな~と思っています。

⑤燃費
 最大の弱点です。モリワキのワンピース入れて、若干下がりました。街乗りでリッター15キロ行くか行かないか。冬は落ちるので、かなり厳しいです。満タンから160キロで最後の一コマが点滅するなんてことも。私の場合日常的には通勤メインですから、ストップ&ゴーが多いので余計ですね。
 ツーリングではリッター20超えますが、マフラー交換後はロングツーリングに出ていないのでわかりません。ノーマルでも最高は22ぐらいでした。それでも200キロぐらいで給油しないと不安なので、やはり14リッタータンクは容量不足ですね。ロングツーリングではかなりマメに給油するようにしています。
 ついでに言うと、給油が面倒です。ダブルクレードルフレームの性質上、タンクが上部フレームを跨ぐ形状になっています。そのせいか、スムーズにタンクにガソリンが入っていかないのか、給油時に満タンになったかどうかの判断が難しく、継ぎ足しても継ぎ足しても液面が下がっていくので、どこまで入れたらいいのか…。なのでフルサービスのスタンドでは頼みにくいです。いつもセルフですが、10リットル程度しか給油しないくせにやけに時間がかかります。

⑥カスタム
 基本ノーマル趣味なので、ほとんどしていません。いじらなくてもカッコいいバイクに乗る主義です。でかい排気音も好きではないので、どノーマルで通す気でした。ただ、車検の時にマフラーをモリワキのワンピースに交換しました。ノーマルのエキパイが黒ずんできて、美しくなくなったのです。
 ステンレス製モリワキは、エキパイもやや焼けてきて金色に輝いています。これがブラックのボディに映えてなかなかかっこいい。新車の時のように眺めていると陶然としてしまいます。
 音もそれほど大きくありませんし、多少軽量化もして、気に入っています。パワー&トルクも若干向上したように思います。
燃費が多少悪化していることと、遮熱板がないので、夏は暑そうなのがネガですかね。

⑦あらためて
 トータルで見て、これほど良いバイクはなかなかないと思います。正確に言えば、私が求めるバイクとしてはほぼパーフェクトです。リッターバイクの迫力、街乗りの機動性、スポーツ走行、ツーリングという、両立しがたい要素を高次元で備えていて、かつデザインもいい。
 もちろん、個別の要素ではもっと良いバイクはあります。街乗りならKTMとかいいな~。スポーツならCB1300のダイナミックな走りを味わいたい。ツーリングならアドベンチャー系とかいいですね。
 でも、KTMじゃ長距離つらそうだし、CB1300やアドベンチャー系はちょい乗り・通勤が苦しい。狭い山道なんかも不安。
 消去法かというとそうではないです。どんな場面でも乗りやすさ、パワー、そして私の好みである強力なトルクという美点が加わりますので、他の場面でも楽しいことを考えると結局CBっていいな~ということになるのです。
 3年たっても全く飽きることもなく、もっと乗りたくなります。休日はレガシィにも乗れるのですが、一人で出かけるなら迷わずCBくんででかけます。長く付き合っていきたいバイクです。


矢井田瞳『TIME CLIP』! 

 このブログのタイトルは矢井田瞳さんの曲名から頂戴しているんですが、そう考えるとヤイコファンになって長いな~と思います。
 ヤイコもデビュー15周年ということで、昨年は弾き語りツアーなんかもありました。

 で、3月に久しぶりのオリジナルアルバム『TIME CLIP』が発売されました!
 アマゾンはこちら

 ヤイコはデビュー当初は椎名林檎に似てるとか言われるほどエキセントリックな曲が多かったですが、徐々に際どさと優しさが絶妙なバランスで独特の作風になっていきます。
 一般には 『My Sweet Darlin’』のダリダリ~♪が印象に残ってるでしょう。私も結婚式で使いました。でも、メジャーな舞台からは遠ざかっていてもしっかり活動していましたし、いい楽曲を出し続けています。深みのある独特の世界観は広がってるし、キレも声量もある、ヤイコとすぐに分かる素敵な声に、私は今も魅了され続けています。

 『TIME CLIP』はとてもいいです。ひと月、ヘビロテしていますが、じわ~っと沁みてきます。苦しくなるような曲や切ない曲もありますが、聴けば聴くほど不思議と顔を上げて、前に進みたくなります。
 シングルカットは『MOON』。いい曲ですよ~
 ぜひ!



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japantourist

Author:japantourist
3児の父、リターンライダー。歴史マニアにして、レガシィB4を乗り回し、天文書を片手に星空を眺める。
横浜FCを追いかけ、サッカーボールを蹴っ飛ばす。
ホントは何が好きなんでしょうか・・・