クルマ・バイクの記事一覧
- 2016/05/04 三菱の燃費偽装
- 2016/02/23 CBくんの代車、Dio110の紹介でも
- 2016/01/27 日本の自動車市場
- 2015/11/23 2015東京モーターショー②
- 2015/11/22 2015モーターショー①
三菱の燃費偽装
admin≫
2016/05/04 07:12:04
2016/05/04 07:12:04
世界を驚かせたVWの燃費偽装に次いで、国内でも三菱の不正が明るみに出て大騒ぎとなりました。
三菱のメーカーとしての良心のなさには反吐が出ますが、その背景を考えると、日本の自動車税制や日本人の車への理解のなさという問題があって、暗澹とした気持ちになります。
そもそも、なぜ偽装するのか。
正直、カタログに掲載されている燃費通りに走れるわけもなく、季節や走行条件によって大きく変わるので、カタログ上の細かい数字は日常の仕様には全く関係ありません。それでもメーカーは必死になって燃費向上に勤しむ。それはなぜかといえば、減税に繋がることと、その数字を看板にして営業活動をするからです。
とすれば、問題の根本はその2点にあるということになります。
燃費による減税に意味はあるのか
平成27年度、平成32年度燃費基準というのがあって、そいつをどの程度クリアしているかによって、自動車税および重量税が減税されます。もっとも、車重によって基準が異なるので、重い車だとその分基準が緩くなる。
ただ、レクサスLSなどの2t級の重い車だと、11.9キロ/㍑とかっていうのが基準になります。LSのJC08モード燃費は11.6。確かにそのクラスでリッター10超えれば優秀ですが、実際にはカタログ燃費の80%程度しか走らないので9キロ程度。
そもそも1000万円クラスの巨大な高級車がリッター9キロで走るのに減税の必要があるのか?
本当に社会全体のガソリン使用量を減らしたいなら、単純に車重も排気量も車種も関係なく、単純に燃費の数字で税額を定めればいいのです。10~11キロならいくら、とか。でもそうすると大型車は売れなくなる。そっちの事情を優先してるんだから、このエコカー減税というのはめちゃくちゃ。
LSが減税で、うちのレガシィは減税対象外。おかしくないか?
カタログ燃費の「偽装」
ちょっとプリウスのカタログを見てみましょう。ネットで簡単に見られます。
プリウスはCMなどで40キロ/㍑オーバーの燃費を謳っています。ところが、数あるグレードのうち、それを達成しているのは「E」というグレードのみ(40.8)。ほかは37.2という数字で、3キロもの差があります。
そのEグレードを見ると、リアワイパーが無かったり、4スピーカーだったり、かなりの装備が簡略化されています。なにより、ガソリンタンクが他の43リットルに比べ、38リットルと少なくなっています。ついでに言えば、ウィンドウォッシャータンクも4.8リットルに対してわずか2リットル。
こういった簡素化で、車重を他のグレードより50キロ抑えています。
しかし、こんな簡素な装備の車を誰が買いますかね? 250万からするのに、リアワイパーすらないとは…。
つまりこのグレードは燃費スペシャル。カタログスペックがよく出るように調整されたグレードで、実際の販売台数は期待されていないのです。ラインナップに入れていれば「リッター40キロ!」を看板にでき、実際に購入する人には、「こういった装備をつけると燃費は37キロになります」というわけ(説明するかも怪しいが)。40キロに釣られた客は、もっと高くて燃費の落ちるグレードに落ち着くわけです。
嘘はついていないけど、こういうのも立派な「偽装」だと思いますが、いかが?
ユーザーの「目」と技術
ここまで、燃費による減税という愚策と、そこにつけこんだメーカーの実態を見ましたが、今度はユーザー側の問題。
実際のところ、日本のユーザーはそれほど燃費を気にしているのでしょうか? 結論から言えば、優遇税制には関心はあっても、本当に燃料消費を減らそうとしているとは思えないのです。
プリウスのような「偽装」についてはほとんど無知に近い。カタログ燃費は見ても、実際の燃費が大きく違うことを知らない。そもそも燃費なんて季節や走行条件によって相当違います。カタログデータはあくまで想定される条件を仮想して計測するものです。しかもかなりいい条件ですから、実際には運転技術、エアコン使用、積載量などでかなり低下することになります。プリウスなんかでリッター40キロなんて謳っても、ほぼ実現不可能です。
三菱のケースに関しても、ユーザーが気づいたわけではなく、OEMの提供を受けたニッサンによって発覚したわけですからね。そうでなければ、長い間誰も気づかない(笑)
だから、我々ユーザーはもう少し、そのあたりのカタログの読み方とか、数字の見方とか、わかっとかないといけない。
そして、本当に燃費を良くしたいなら、運転技術を向上させるしかありません。エンジンブレーキを利用したり、無駄なアイドリングをやめたり、スピードマネジメントをしっかりするなど、ちょっとしたことの積み重ねでかなり向上します。
逆に言えば、エンジンブレーキの使い方も知らなかったり、ハイブリッド車でもコンビニずっとアイドリングして待っていたり、そんなんでは燃費どうこうっていう資格ないわけで。
そのあたり、なんとかならないかな、って思います。
三菱のメーカーとしての良心のなさには反吐が出ますが、その背景を考えると、日本の自動車税制や日本人の車への理解のなさという問題があって、暗澹とした気持ちになります。
そもそも、なぜ偽装するのか。
正直、カタログに掲載されている燃費通りに走れるわけもなく、季節や走行条件によって大きく変わるので、カタログ上の細かい数字は日常の仕様には全く関係ありません。それでもメーカーは必死になって燃費向上に勤しむ。それはなぜかといえば、減税に繋がることと、その数字を看板にして営業活動をするからです。
とすれば、問題の根本はその2点にあるということになります。
燃費による減税に意味はあるのか
平成27年度、平成32年度燃費基準というのがあって、そいつをどの程度クリアしているかによって、自動車税および重量税が減税されます。もっとも、車重によって基準が異なるので、重い車だとその分基準が緩くなる。
ただ、レクサスLSなどの2t級の重い車だと、11.9キロ/㍑とかっていうのが基準になります。LSのJC08モード燃費は11.6。確かにそのクラスでリッター10超えれば優秀ですが、実際にはカタログ燃費の80%程度しか走らないので9キロ程度。
そもそも1000万円クラスの巨大な高級車がリッター9キロで走るのに減税の必要があるのか?
本当に社会全体のガソリン使用量を減らしたいなら、単純に車重も排気量も車種も関係なく、単純に燃費の数字で税額を定めればいいのです。10~11キロならいくら、とか。でもそうすると大型車は売れなくなる。そっちの事情を優先してるんだから、このエコカー減税というのはめちゃくちゃ。
LSが減税で、うちのレガシィは減税対象外。おかしくないか?
カタログ燃費の「偽装」
ちょっとプリウスのカタログを見てみましょう。ネットで簡単に見られます。
プリウスはCMなどで40キロ/㍑オーバーの燃費を謳っています。ところが、数あるグレードのうち、それを達成しているのは「E」というグレードのみ(40.8)。ほかは37.2という数字で、3キロもの差があります。
そのEグレードを見ると、リアワイパーが無かったり、4スピーカーだったり、かなりの装備が簡略化されています。なにより、ガソリンタンクが他の43リットルに比べ、38リットルと少なくなっています。ついでに言えば、ウィンドウォッシャータンクも4.8リットルに対してわずか2リットル。
こういった簡素化で、車重を他のグレードより50キロ抑えています。
しかし、こんな簡素な装備の車を誰が買いますかね? 250万からするのに、リアワイパーすらないとは…。
つまりこのグレードは燃費スペシャル。カタログスペックがよく出るように調整されたグレードで、実際の販売台数は期待されていないのです。ラインナップに入れていれば「リッター40キロ!」を看板にでき、実際に購入する人には、「こういった装備をつけると燃費は37キロになります」というわけ(説明するかも怪しいが)。40キロに釣られた客は、もっと高くて燃費の落ちるグレードに落ち着くわけです。
嘘はついていないけど、こういうのも立派な「偽装」だと思いますが、いかが?
ユーザーの「目」と技術
ここまで、燃費による減税という愚策と、そこにつけこんだメーカーの実態を見ましたが、今度はユーザー側の問題。
実際のところ、日本のユーザーはそれほど燃費を気にしているのでしょうか? 結論から言えば、優遇税制には関心はあっても、本当に燃料消費を減らそうとしているとは思えないのです。
プリウスのような「偽装」についてはほとんど無知に近い。カタログ燃費は見ても、実際の燃費が大きく違うことを知らない。そもそも燃費なんて季節や走行条件によって相当違います。カタログデータはあくまで想定される条件を仮想して計測するものです。しかもかなりいい条件ですから、実際には運転技術、エアコン使用、積載量などでかなり低下することになります。プリウスなんかでリッター40キロなんて謳っても、ほぼ実現不可能です。
三菱のケースに関しても、ユーザーが気づいたわけではなく、OEMの提供を受けたニッサンによって発覚したわけですからね。そうでなければ、長い間誰も気づかない(笑)
だから、我々ユーザーはもう少し、そのあたりのカタログの読み方とか、数字の見方とか、わかっとかないといけない。
そして、本当に燃費を良くしたいなら、運転技術を向上させるしかありません。エンジンブレーキを利用したり、無駄なアイドリングをやめたり、スピードマネジメントをしっかりするなど、ちょっとしたことの積み重ねでかなり向上します。
逆に言えば、エンジンブレーキの使い方も知らなかったり、ハイブリッド車でもコンビニずっとアイドリングして待っていたり、そんなんでは燃費どうこうっていう資格ないわけで。
そのあたり、なんとかならないかな、って思います。
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CBくんの代車、Dio110の紹介でも
admin≫
2016/02/23 18:33:40
2016/02/23 18:33:40
昨日から車検のためCBくんは1週間の入院となりました。その間の代車として、原付二種のDio110をお借りしました。
前の代車はリードだったので、また同じかなと思ってたら思いも寄らず昨年登場の新型で、走行距離も1000キロほどの新しいものでした。
まぁ、ワタシ的には原付二種なら何でも同じですけどね。
せっかくなのでインプレでも。

随分エッジの効いた戦闘的なデザインですね。特にフロントのウィンカーはやり過ぎでねぇの? タイヤが前後14インチと大きいため、やや腰高な印象があります。

14インチタイヤは安定性も高く、ギャップにも強いのでいいですね。普通二輪に乗るようになってから、原付スクーターが怖くてしょうがないのですが、これなら少しは安心です。
ただ、その分足元のスペースが狭くなっています。床面はフラットにしていますが、足を前に出すことができません。スクーターに乗るときはブレーキングのときに体を支えたいので、足をやや前に置きたいのですが、それが無理なので不安です。

エンジンは強制空冷のESPエンジン。アイドリングの時はやや振動が大きいですが、スムーズなエンジンです。110ccで出力は9ps。CBくんの10分の1ですね。燃費はいいんでしょうね~。
フケが良くて加速も悪くないです。ただ幹線道路ではアクセル開度が大きくなるので運転しづらい。これはDioではなく、原付スクーター全体のことですからとやかく言っても始まりませんが。

このエンジンにはアイドリングストップ機能があります。右側のスイッチで設定。停止すると数秒立ってエンジンが停止して、メーター内のインジケータが点灯します。
アクセルを開けると即座に指導。始動自体も非常にスムーズで、これはすごいと思いました。ACGスターターってたいしたもんです。
しいて言えば、自動遠心クラッチということもあって、信号待ちでつい早めにアクセルを開けて始動させてしまうことが問題ですかね。

シルバーのキャリアは標準装備。しっかりしていていいですね。トップボックス対応です。BOX付きが借りられてラッキー。

膝下には収納。左側は500mlペットボトルが入るようです。コンビニフックはストッパーなどがないので、やや不安。
ここも14インチタイヤの影響で、かなり窮屈ですね。

フロントは流石にディスクブレーキ。左手(リア側)を握ると前も効くコンビブレーキが採用されています。
制動力は現代のバイクですから当然しっかりしていますね。

シートを開けると収納スペースと給油口があります。収納も14インチ採用のためにやや小さい気がしますね。

サイドスタンド標準装備。これはありがたいです。タンデムステップはしっかりしたものがついていますが、デザイン的には後付感がかなりのものなのが残念。

メーターはスピードと燃料、各種インジケータ。140キロは盛りすぎでしょwww

最近のホンダはウィンカーとホーンスイッチが上下逆にしてるんですよね。CBくんもマイチェンでそうなりました。確かに親指の角度は低くて済むんですが、馴染むまでは時間がかかります。むしろとっさの時にすぐにホーンを鳴らせるほうがいいようにも思うんですが・・・。
全体としては質感も高くしっかりしたバイクです。まぁ原付き嫌いのワタシが評価すれば厳しくなるのは当然で、これでずっと毎日通勤と言われると嫌なんですがね。よくこれでギュンギュン飛ばすもんだと感心します。自動遠心クラッチのモワッとした感じも耐えられん。
ただ、14インチであることは個人的にはマストです。小径タイヤは怖いので、その意味では手軽なサイズで安定感も高いDioはいいのかもしれません。
前の代車はリードだったので、また同じかなと思ってたら思いも寄らず昨年登場の新型で、走行距離も1000キロほどの新しいものでした。
まぁ、ワタシ的には原付二種なら何でも同じですけどね。
せっかくなのでインプレでも。

随分エッジの効いた戦闘的なデザインですね。特にフロントのウィンカーはやり過ぎでねぇの? タイヤが前後14インチと大きいため、やや腰高な印象があります。

14インチタイヤは安定性も高く、ギャップにも強いのでいいですね。普通二輪に乗るようになってから、原付スクーターが怖くてしょうがないのですが、これなら少しは安心です。
ただ、その分足元のスペースが狭くなっています。床面はフラットにしていますが、足を前に出すことができません。スクーターに乗るときはブレーキングのときに体を支えたいので、足をやや前に置きたいのですが、それが無理なので不安です。

エンジンは強制空冷のESPエンジン。アイドリングの時はやや振動が大きいですが、スムーズなエンジンです。110ccで出力は9ps。CBくんの10分の1ですね。燃費はいいんでしょうね~。
フケが良くて加速も悪くないです。ただ幹線道路ではアクセル開度が大きくなるので運転しづらい。これはDioではなく、原付スクーター全体のことですからとやかく言っても始まりませんが。

このエンジンにはアイドリングストップ機能があります。右側のスイッチで設定。停止すると数秒立ってエンジンが停止して、メーター内のインジケータが点灯します。
アクセルを開けると即座に指導。始動自体も非常にスムーズで、これはすごいと思いました。ACGスターターってたいしたもんです。
しいて言えば、自動遠心クラッチということもあって、信号待ちでつい早めにアクセルを開けて始動させてしまうことが問題ですかね。

シルバーのキャリアは標準装備。しっかりしていていいですね。トップボックス対応です。BOX付きが借りられてラッキー。

膝下には収納。左側は500mlペットボトルが入るようです。コンビニフックはストッパーなどがないので、やや不安。
ここも14インチタイヤの影響で、かなり窮屈ですね。

フロントは流石にディスクブレーキ。左手(リア側)を握ると前も効くコンビブレーキが採用されています。
制動力は現代のバイクですから当然しっかりしていますね。

シートを開けると収納スペースと給油口があります。収納も14インチ採用のためにやや小さい気がしますね。

サイドスタンド標準装備。これはありがたいです。タンデムステップはしっかりしたものがついていますが、デザイン的には後付感がかなりのものなのが残念。

メーターはスピードと燃料、各種インジケータ。140キロは盛りすぎでしょwww

最近のホンダはウィンカーとホーンスイッチが上下逆にしてるんですよね。CBくんもマイチェンでそうなりました。確かに親指の角度は低くて済むんですが、馴染むまでは時間がかかります。むしろとっさの時にすぐにホーンを鳴らせるほうがいいようにも思うんですが・・・。
全体としては質感も高くしっかりしたバイクです。まぁ原付き嫌いのワタシが評価すれば厳しくなるのは当然で、これでずっと毎日通勤と言われると嫌なんですがね。よくこれでギュンギュン飛ばすもんだと感心します。自動遠心クラッチのモワッとした感じも耐えられん。
ただ、14インチであることは個人的にはマストです。小径タイヤは怖いので、その意味では手軽なサイズで安定感も高いDioはいいのかもしれません。
日本の自動車市場
admin≫
2016/01/27 20:51:09
2016/01/27 20:51:09
「閉鎖的な市場」米・フォードが日本撤退へ
1月26日(火)9時25分 日本テレビ系(NNN)
アメリカの自動車大手・フォードが今年限りで日本から撤退する方針であることが分かった。
アメリカのNBCテレビなどによると、フォードは25日、社員などに送った電子メールで、「日本は閉鎖的な市場で、輸入車は販売された新車全体の6パーセントでしかない」として、日本の市場から今年限りで撤退することを明らかにした。高齢化と、若い世代の“自動車離れ”が進む中で、「利益を上げる合理的な道筋が見えない」ことも理由に挙げている。
フォードは全米第2位の自動車メーカーだが、日本自動車輸入組合によれば、日本での2015年の年間新車登録台数はメルセデスベンツの6万5162台、BMWの4万6229台に対し、フォードは4968台と大きく差をつけられていて、ここ数年業績も低迷していた。
---------------------------------------
久しぶりに記事ネタです。
アメリカのビッグ3のひとつ、フォードが日本市場から撤退するというのは、経済的な影響は小さくても、私のような自動車ファンにとっては大きな衝撃です。
実際、外国メーカーからすれば日本市場はどういう存在なのか、あらためて考えさせられますね。けっして小さい市場ではありませんが、日本は国産自動車メーカーが多く、以前ほどではありませんが、外国メーカーには不利な面があります。
具体的には、アフターサービスを強く求める、小型車を好む、軽自動車の存在などでしょうか。
①アフターサービス
日本には車検制度があること。それから自動車を自分で管理・整備する習慣もない(他国であるかどうか知りませんが)ので、何かあったらすぐにディーラーに駆け込みます。なので、ディーラーとしてはアフターサービスを充実させ、納車後も丁寧にその顧客と付き合い続けることが要求されますし、ディーラーもそういう努力をしてきました。
おそらくクレームに近い要求がされることも多いとは思いますが、日本メーカーはその風土を受け入れ、販売網を維持してきたわけです。
今となっては、販売時には値引きをしても、アフターサービスでのつながりを維持することで、修理・点検で収益を確保することが重視されています。
そういうアフターサービスの充実は、外国メーカーには大きい負担です。部品も取り寄せとなるとかなり高くつきますので、日本人からしても、外国車に対するアフターサービスの不安を持つ人が多い。実際は外国メーカーもそういう日本の風土にあわせてしてきているとは思いますが。
②小型車を好む
日本は都市部・山間部で道路が狭いことが多い。郊外のニュータウンでは困らなくても、都内の住宅地では大型車は苦しいですよね。
また、人口密度が高いために駐車場がすくなく、店舗の駐車場などは幅がかなり狭いことが多い。私のレガシィは5ナンバーを僅かに超える程度の幅ですが、それでも上皇に窮屈に感じることが多いです。さらにいえば、立体駐車場も多く、これも車幅制限が大きいので、小型車が有利です。
小型車の必要があまりないアメリカメーカーには、その時点で不利です。ちなみに欧州は古い街衢が多く、やはり小型車の需要があるので、欧州メーカーはあまり不利ではありません。寧ろ日本にはない素晴らしい小型車があります。
③軽自動車
もともとは脆弱な日本の自動車市場の中で、小型の商用車などの対策として生まれた「規格」です。普通自動車と違って制約がある分、安価で気軽に使えるものでした。
ところが自動車税が安いなどの有利さが残るにもかかわらず、性能が向上して普通自動車と同じように使えるようになりました。小型で扱いやすいけど、高速道路でも普通車に遜色ないので、運転が苦手な人にもいいですよね。また、生活に自動車が必需品という地域では、複数台所有するのにちょうどいいという面もありました。
日本は逆にこの規格の中で技術を磨いてきました。小さいエンジンで効率を高め燃費を向上させたり、過給器で高出力を得たり。小さいサイズの中で居住性と衝突安全性を両立させる工夫もしています。
こうなると軽規格は「制約」ではなく「特長」になっていきました。
しかし、日本にしかない特殊な規格ですから、そんな車作ってない海外メーカーにしてみれば参入が厳しい。優れた小型車を作っても、維持費が軽自動車にかなわないのです。
先代のスマートはたまたま軽規格の範囲に収まっていましたが、めったにありませんね。
なので軽規格は日本メーカーにとって海外小型車から市場を守る既得権益になっています。海外メーカーからすれば不満を持つのもよく分かる。かといって、軽自動車市場は日本ですっかり定着し、成熟していますから今更なくすことはできないでしょう。
こういう特殊な日本市場を刺して、アメリカメーカーは「閉鎖的である」と指摘します。軽規格に関してはたしかにそのとおりですが、普通自動車ではどうでしょうか。
外国車に対して日本には高級車のイメージもあって、少々高くても売れてしまうメリットもあります。経済力もありますから、高級車メーカーにしてみれば魅力的かな? 実際フォードよりポルシェのほうが売れてるわけです。
普通車の世界では特に輸入車に対して制約はなく、国民の中にも「ガイシャ」に対する憧れは強くあるので、うまくやれば儲かる市場でもあるのではないでしょうか。
実際、メルセデスは本国で販売するような廉価版は日本では販売せず、超高級車としてのイメージを維持することで大きな収益を確保しています。
小型車市場ではミニの成功はいうまでもありませんし、VWは大きな問題がありましたが、ポロやUP!など魅力的な小型車を売っていますし、フィアット500も可愛い外観からよく売れています。
こうみると「閉鎖的」という表現は普通車においては通用しないことが分かります。
翻ってフォードが日本で展開するモデルを見てみましょう。
ムスタングのような特殊な車はさておき、まず大型のSUVが多い。日本はSUVにはタフな走行性能より、高級感を求める傾向が強いですから、エクスプローラーなどはやや弱い。正直に言えば、値段の割に質感が劣る。
ポルシェのカイエンなどが理想なのですね。
中型車ではフィエスタやフォーカスなどがあります。アメ車のイメージにそぐわない非常に素晴らしい車ですが、日本人の感性に訴求するほどではない。デザインも悪くないけど日本車との差が見えないですね。
超小型車では昔「Ka」というのがありましたが、おもしろそうでもATが無かったり、質感最低だったりして全然売れませんでした。
つまり、日本が求める上質な高級車、機能的な小型車がフォードにはないということです。日本がほしいクルマがないんだから、それを「閉鎖的」といわれるのは納得できません。
ただ同情もしますけどね。アメ車に対して「デカくて燃費悪い」というイメージは根強くて、もうそうでもないんです、というのは浸透していません。それに、そのイメージのままの車もありますしね。
日本車はメーカーが多いせいもあり、かなりバラエティに富んでいますし、どのジャンルにもそれなりに競争力がある車がそろっています。
日本車に足りないのは、誰もが唸るブランドと質感・デザインに秀でた小型車。それを作れる海外メーカーは売れます。フォードにはそれがなかった、ということですね。
1月26日(火)9時25分 日本テレビ系(NNN)
アメリカの自動車大手・フォードが今年限りで日本から撤退する方針であることが分かった。
アメリカのNBCテレビなどによると、フォードは25日、社員などに送った電子メールで、「日本は閉鎖的な市場で、輸入車は販売された新車全体の6パーセントでしかない」として、日本の市場から今年限りで撤退することを明らかにした。高齢化と、若い世代の“自動車離れ”が進む中で、「利益を上げる合理的な道筋が見えない」ことも理由に挙げている。
フォードは全米第2位の自動車メーカーだが、日本自動車輸入組合によれば、日本での2015年の年間新車登録台数はメルセデスベンツの6万5162台、BMWの4万6229台に対し、フォードは4968台と大きく差をつけられていて、ここ数年業績も低迷していた。
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久しぶりに記事ネタです。
アメリカのビッグ3のひとつ、フォードが日本市場から撤退するというのは、経済的な影響は小さくても、私のような自動車ファンにとっては大きな衝撃です。
実際、外国メーカーからすれば日本市場はどういう存在なのか、あらためて考えさせられますね。けっして小さい市場ではありませんが、日本は国産自動車メーカーが多く、以前ほどではありませんが、外国メーカーには不利な面があります。
具体的には、アフターサービスを強く求める、小型車を好む、軽自動車の存在などでしょうか。
①アフターサービス
日本には車検制度があること。それから自動車を自分で管理・整備する習慣もない(他国であるかどうか知りませんが)ので、何かあったらすぐにディーラーに駆け込みます。なので、ディーラーとしてはアフターサービスを充実させ、納車後も丁寧にその顧客と付き合い続けることが要求されますし、ディーラーもそういう努力をしてきました。
おそらくクレームに近い要求がされることも多いとは思いますが、日本メーカーはその風土を受け入れ、販売網を維持してきたわけです。
今となっては、販売時には値引きをしても、アフターサービスでのつながりを維持することで、修理・点検で収益を確保することが重視されています。
そういうアフターサービスの充実は、外国メーカーには大きい負担です。部品も取り寄せとなるとかなり高くつきますので、日本人からしても、外国車に対するアフターサービスの不安を持つ人が多い。実際は外国メーカーもそういう日本の風土にあわせてしてきているとは思いますが。
②小型車を好む
日本は都市部・山間部で道路が狭いことが多い。郊外のニュータウンでは困らなくても、都内の住宅地では大型車は苦しいですよね。
また、人口密度が高いために駐車場がすくなく、店舗の駐車場などは幅がかなり狭いことが多い。私のレガシィは5ナンバーを僅かに超える程度の幅ですが、それでも上皇に窮屈に感じることが多いです。さらにいえば、立体駐車場も多く、これも車幅制限が大きいので、小型車が有利です。
小型車の必要があまりないアメリカメーカーには、その時点で不利です。ちなみに欧州は古い街衢が多く、やはり小型車の需要があるので、欧州メーカーはあまり不利ではありません。寧ろ日本にはない素晴らしい小型車があります。
③軽自動車
もともとは脆弱な日本の自動車市場の中で、小型の商用車などの対策として生まれた「規格」です。普通自動車と違って制約がある分、安価で気軽に使えるものでした。
ところが自動車税が安いなどの有利さが残るにもかかわらず、性能が向上して普通自動車と同じように使えるようになりました。小型で扱いやすいけど、高速道路でも普通車に遜色ないので、運転が苦手な人にもいいですよね。また、生活に自動車が必需品という地域では、複数台所有するのにちょうどいいという面もありました。
日本は逆にこの規格の中で技術を磨いてきました。小さいエンジンで効率を高め燃費を向上させたり、過給器で高出力を得たり。小さいサイズの中で居住性と衝突安全性を両立させる工夫もしています。
こうなると軽規格は「制約」ではなく「特長」になっていきました。
しかし、日本にしかない特殊な規格ですから、そんな車作ってない海外メーカーにしてみれば参入が厳しい。優れた小型車を作っても、維持費が軽自動車にかなわないのです。
先代のスマートはたまたま軽規格の範囲に収まっていましたが、めったにありませんね。
なので軽規格は日本メーカーにとって海外小型車から市場を守る既得権益になっています。海外メーカーからすれば不満を持つのもよく分かる。かといって、軽自動車市場は日本ですっかり定着し、成熟していますから今更なくすことはできないでしょう。
こういう特殊な日本市場を刺して、アメリカメーカーは「閉鎖的である」と指摘します。軽規格に関してはたしかにそのとおりですが、普通自動車ではどうでしょうか。
外国車に対して日本には高級車のイメージもあって、少々高くても売れてしまうメリットもあります。経済力もありますから、高級車メーカーにしてみれば魅力的かな? 実際フォードよりポルシェのほうが売れてるわけです。
普通車の世界では特に輸入車に対して制約はなく、国民の中にも「ガイシャ」に対する憧れは強くあるので、うまくやれば儲かる市場でもあるのではないでしょうか。
実際、メルセデスは本国で販売するような廉価版は日本では販売せず、超高級車としてのイメージを維持することで大きな収益を確保しています。
小型車市場ではミニの成功はいうまでもありませんし、VWは大きな問題がありましたが、ポロやUP!など魅力的な小型車を売っていますし、フィアット500も可愛い外観からよく売れています。
こうみると「閉鎖的」という表現は普通車においては通用しないことが分かります。
翻ってフォードが日本で展開するモデルを見てみましょう。
ムスタングのような特殊な車はさておき、まず大型のSUVが多い。日本はSUVにはタフな走行性能より、高級感を求める傾向が強いですから、エクスプローラーなどはやや弱い。正直に言えば、値段の割に質感が劣る。
ポルシェのカイエンなどが理想なのですね。
中型車ではフィエスタやフォーカスなどがあります。アメ車のイメージにそぐわない非常に素晴らしい車ですが、日本人の感性に訴求するほどではない。デザインも悪くないけど日本車との差が見えないですね。
超小型車では昔「Ka」というのがありましたが、おもしろそうでもATが無かったり、質感最低だったりして全然売れませんでした。
つまり、日本が求める上質な高級車、機能的な小型車がフォードにはないということです。日本がほしいクルマがないんだから、それを「閉鎖的」といわれるのは納得できません。
ただ同情もしますけどね。アメ車に対して「デカくて燃費悪い」というイメージは根強くて、もうそうでもないんです、というのは浸透していません。それに、そのイメージのままの車もありますしね。
日本車はメーカーが多いせいもあり、かなりバラエティに富んでいますし、どのジャンルにもそれなりに競争力がある車がそろっています。
日本車に足りないのは、誰もが唸るブランドと質感・デザインに秀でた小型車。それを作れる海外メーカーは売れます。フォードにはそれがなかった、ということですね。
2015東京モーターショー②
admin≫
2015/11/23 21:29:24
2015/11/23 21:29:24
今回のモーターショーは、スポーツモデルが注目を集めました。

ホンダはシビックタイプR。ターボ過給で今まで以上のハイパワーを得ましたが、なんかタイプRってNAのイメージなんだよな…。インテグラのタイプRがやっぱり一番だったな。
このリアエンド、過剰装飾だろ。

こちらはNSX。スタイリングはかっこいい。ハイブリッドで4WD。そんなシステム、なんかかっこ良くない。

トヨタS-FR。コンセプトモデルのコンパクトFR。ロードスターのコンセプトそのままなのに、トヨタが出すことにどんな意味が? あ、4人乗りなのか。でもこんなのの後部座席に座るのは御免被りたいところ。

マツダRX-VISION。スカイアクティブの新型ロータリー搭載だそうな。ロータリー諦めてないのはいいけど、さすがにロングノーズすぎてスタイリングが古臭い。コンパクトなエンジンを生かして、フロントエンジンなのにランボルギーニ的な前のめりなデザインにして、後部座席もしっかりさせたらいいのに。

ポルシェ911カレラ4S。エンジンがダウンサイジングの3リッターツインターボになりました。さらに4WSも搭載。ついにポルシェにもダウンサイジング化の流れが…。ただ、ポルシェってコンパクトさもいいとこだから、悪くないなあ。
▼続きを読む▼

ホンダはシビックタイプR。ターボ過給で今まで以上のハイパワーを得ましたが、なんかタイプRってNAのイメージなんだよな…。インテグラのタイプRがやっぱり一番だったな。
このリアエンド、過剰装飾だろ。

こちらはNSX。スタイリングはかっこいい。ハイブリッドで4WD。そんなシステム、なんかかっこ良くない。

トヨタS-FR。コンセプトモデルのコンパクトFR。ロードスターのコンセプトそのままなのに、トヨタが出すことにどんな意味が? あ、4人乗りなのか。でもこんなのの後部座席に座るのは御免被りたいところ。

マツダRX-VISION。スカイアクティブの新型ロータリー搭載だそうな。ロータリー諦めてないのはいいけど、さすがにロングノーズすぎてスタイリングが古臭い。コンパクトなエンジンを生かして、フロントエンジンなのにランボルギーニ的な前のめりなデザインにして、後部座席もしっかりさせたらいいのに。

ポルシェ911カレラ4S。エンジンがダウンサイジングの3リッターツインターボになりました。さらに4WSも搭載。ついにポルシェにもダウンサイジング化の流れが…。ただ、ポルシェってコンパクトさもいいとこだから、悪くないなあ。
▼続きを読む▼
2015モーターショー①
admin≫
2015/11/22 21:45:10
2015/11/22 21:45:10
今年は2年に1度の東京モーターショーの年。幸い期間中に平日休みが取れたので、朝から行ってきました。


トラック用エンジン。高圧コモンレール&ターボでダウンサイジング化されてます。このようなエンジンはここ数回のモーターショーではおなじみになってきました。さぁ、次はどんな革新的な技術が投入されるか。大型ディーゼルエンジンにはどんな未来があるんでしょうね。


今回ワタシが一番気に入ったのがこちら。スマート・フォーツーです。先代よりもグットデザインの質感が上がりました。エンジンは1リーッター3気筒でミッションは6速デュアルクラッチ。RRレイアウトを引き継いでます。RRっていいですよね。リアの駆動輪にグッとトラクションが掛かる感じ。箱根~湯河原の椿ラインみたいな狭いワインディングとか走ってみたいな。
4人乗りのフォーフォーもありますが、デザインはやっぱり2シーターで完成されてる。上下分割のハッチゲートも面白いし、セカンドカーには最高ですね。まぁセカンドカーに200万は高すぎですが。

ボンネットには補機類が収まります。めったに開けるわけではないので、ヒンジではなく、はめ込み式。ベルトでつながってます。割りきってますな。

こちらがフォーフォー。先代のフォーフォーはFFでしたが、今回はこちらもRRです。ただ、やっぱりやや間延びして見えますね。ハッチゲートは通常の跳ね上げです。

内装も上質。スマホホルダがあるのが、らしいですね。座ってみると囲まれ感が強いですが、けして窮屈ではないので、悪く無いです。
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トラック用エンジン。高圧コモンレール&ターボでダウンサイジング化されてます。このようなエンジンはここ数回のモーターショーではおなじみになってきました。さぁ、次はどんな革新的な技術が投入されるか。大型ディーゼルエンジンにはどんな未来があるんでしょうね。


今回ワタシが一番気に入ったのがこちら。スマート・フォーツーです。先代よりもグットデザインの質感が上がりました。エンジンは1リーッター3気筒でミッションは6速デュアルクラッチ。RRレイアウトを引き継いでます。RRっていいですよね。リアの駆動輪にグッとトラクションが掛かる感じ。箱根~湯河原の椿ラインみたいな狭いワインディングとか走ってみたいな。
4人乗りのフォーフォーもありますが、デザインはやっぱり2シーターで完成されてる。上下分割のハッチゲートも面白いし、セカンドカーには最高ですね。まぁセカンドカーに200万は高すぎですが。

ボンネットには補機類が収まります。めったに開けるわけではないので、ヒンジではなく、はめ込み式。ベルトでつながってます。割りきってますな。

こちらがフォーフォー。先代のフォーフォーはFFでしたが、今回はこちらもRRです。ただ、やっぱりやや間延びして見えますね。ハッチゲートは通常の跳ね上げです。

内装も上質。スマホホルダがあるのが、らしいですね。座ってみると囲まれ感が強いですが、けして窮屈ではないので、悪く無いです。
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