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科学的な見識が必要 

放射能の影響をどうとらえたらよいのか?
◎被ばく量、普段と同じ/報道・発表、科学的に正確
東北大加齢医学研究所 川島隆太教授
2011年03月21日 河北新報

 連日の新聞やテレビの報道にあるように、東京電力福島第1原発の事故は深刻な状況にあります。皆さま大変不安なことと思います。

<「絶対」と言えず>
 こうした中、信じられないことですが、放射能の被ばくを恐れて、診療を放棄し逃げだす医師まで出ていると聞きました。東北大医学系研究科の教授として、放射線防御に関する医師への教育が足りなかったと猛省するとともに、同じ医師として、そのような人がいることが悲しくて悔しくて仕方ありません。
 現在の放射能に関する報道は科学的には極めて正しいものです。東北大でも放射能の測定をいくつもの研究室で行っていますが、政府の発表にうそ偽りはありません。
 こうした報道を見聞きしていて皆さんが一番不安に思うのは、専門家が決して「絶対に」安全であるとは言ってくれないことだと思います。絶対ではないのだから、危険なのではないかと感じるのは当たり前です。専門家は科学者の良心から、絶対とは口が裂けても言うことができません。
 少し難しい言葉ですが、放射線の影響には確率的影響というものがあり、放射線を一度でも浴びると何らかの影響が出ると考えなくてはいけないと科学者は考えます。だから、うそをつきたくない科学者の口からは「恐らく」安全という言葉しか出てこないのです。

<1年間続かない>
 私たちは、普通に暮らしているだけでも、年に2~3ミリシーベルトという単位の放射線を自然界から被ばくしています。私たちの体の中にも、放射線を出し続けているイオンまであります。シーベルトとは難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、単に放射能の影響力を表す単位と思ってくれれば良いです。
 現在、福島原発事故に伴う放射能は、宮城県の場合、1時間に0.2~0.3マイクロシーベルトの所が多いです。1000マイクロシーベルトが1ミリシーベルトですのであり得ないことですが、このままの状態が丸1年間続いたとして、被ばくする量は、0.3×24時間×365日=2628マイクロシーベルト、つまり2.6ミリシーベルトです。何と、普段自然に浴びている放射線量と同じなのです。現在の状態が丸一年続くほど、日本の科学力と技術力は低くありません。
 外国人たちが大勢、日本からの脱出を試みていますが、飛行機で米国や欧州に逃げ帰ると空気の薄い高高度の場所を飛行するため、地上にいるときよりも大量の放射線(宇宙線)を浴びます。
 その強さは80マイクロシーベルト。10日間、現在の放射能を浴び続けるのと一緒です。しかも現在心配されている放射能はほとんどが服や靴に付いています。自宅に帰り、服や靴を脱ぐと、24時間被ばくし続けることは難しいのです。この程度の放射能を気にする人は、飛行機に乗るとかえって大量に被ばくするので、船で逃げだすことを科学者として推奨します。

<喫煙の方が有害>
 先ほど「確率的影響」という話をしました。実際に放射能をどれだけ浴びると、どのような障害が起こるのかは、今回のような低濃度の放射線の場合は、影響が目に見えないので、明らかに影響が出る高い濃度の放射線を浴びた時の状況から類推しており、「確率的」という言葉を使います。
 ですので、正確にどの程度の悪影響があるかを正確に計算することは誰にもできませんが、同じ確率論で言えば、現在のレベルの放射能を1カ月間浴び続けるよりも、たばこを一箱吸う方が皆さんの寿命を縮めます。
 個人的な話をすると、茨城や福島でホウレンソウ、牛乳から放射能が検出されたと報道されています。ここ仙台では生鮮食品がとても入手しにくく、捨てるのであればぜひわけていただきたいです。私は50歳をすぎましたが、これらのホウレンソウをばくばく食べ、牛乳をごくごく飲んでも、私の寿命に影響がないことを知っていますので。

[かわしま・りゅうた氏] 1959年千葉市生まれ。東北大大学院医学系研究科博士課程修了。2006年から現職。<2ID:I21A3HP901N0-4-1>


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 長い引用になりましたが、卓見というべきでしょう。科学的な知識より、見識が必要ということです。きちんと調べれば放射線の単位なんてすぐ分かりますし、報道されている放射線量がどのレベルなのかは分かるはず。
 そういうふうに、客観的に考えることが本当の科学的思考です。理系の人だからそれができるとは限らないということですね。私は超文系人間ですが、ここに出てくる医者よりは科学的な人間だと言えそうです。

>この程度の放射能を気にする人は、飛行機に乗るとかえって大量に被ばくするので、船で逃げだすことを科学者として推奨します。

 wwwwwwwww すばらしい表現です。

 アエラ アホが来る
 多分、こういう雑誌をつくる人たちは、科学的な思考力など皆無で、ただ騒ぎの尻馬に乗って注目を浴びたいだけの愚物なのでしょう。
 人を不安にさせるからと言って真実を知らせないのもマズイですが、これはすごいね。多分、社内ではみんなこの写真と同じように防護服来て、マスクしてるんでしょう。
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この記事へのコメント

この引用記事、ほんとに卓越した記事ですね!

理系文系問わず、いかに物事を冷静に論理的に考えるかどうか
ということでしょうね。
確かに、逃げ出していく外国人が飛行機で逃げているのは
滑稽かもしれません。
宇宙線による被ばく量を教えてあげたら、そういう人は、
二度と飛行機に乗れなくなるかもしれませんね。

それにしても、この雑誌!!!
販売部数を増やしたいがためだけに、
キャッチーな表紙を作って、
いたづらに民衆を恐怖に陥れて、
風評被害による被災地への物資の滞留を助長するとは・・・
そのあまりにもすばらしすぎる報道精神に感嘆しました。

家作りも、すごくお忙しい時期でしょうが、
頑張ってくださいね。
(家作りの方には、あまりコメントできておりませんが・・・^^;)
こんばんは。
農産物にも放射性物質が検出されたというのも出ましたが、これも政府の動きが吉と出るかどうか。逆に言えば出回っているものは大丈夫と言えるし、政府の指定が解除されればもう安心となってくれるといいかな、と思っています。
とはいえ、風評はそんな甘いものでもないので、心配です。マスコミの責任が大きいのを理解して欲しいですね。
アエラは昔、北朝鮮について持ち上げた記事を載せて、その直後の小泉訪朝で拉致被害者について明らかになると、次の号で手のひらを返した実績があります。ひどいものです。
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japantourist

Author:japantourist
3児の父、リターンライダー。歴史マニアにして、レガシィB4を乗り回し、天文書を片手に星空を眺める。
横浜FCを追いかけ、サッカーボールを蹴っ飛ばす。
ホントは何が好きなんでしょうか・・・