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「通史」を描く歴史感覚 

 私は日本史が基本的に好きですが、「三国志」好きだったこともあって大学・大学院と中国史を専攻しました。ただ、どうしても西洋史には流れなかったんです。
 理由は簡単。

 カタカナが苦手だから。

 カタカナの名前を覚えきらないんですよ。区別がつかない。今でもヨーロッパサッカーの選手名とか、なかなか覚えられません。私がJリーグ好きなのも、それが原因の一つかもしれません。
 漢字なら得意ですから、三国志だろうと水滸伝だろうと、登場人物の名前は片っ端から覚えましたし、日本人の名前もすぐに覚えます。

 というわけで西洋史は未だに門外漢なのですが、多少は知っておかなきゃと思って、本屋をぶらついているときに見つけたこちらを買いました。

2時間でおさらいできる世界史 (だいわ文庫)2時間でおさらいできる世界史 (だいわ文庫)
(2012/02/11)
祝田 秀全

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 最近はやりの簡単に分かる本。著者も最近よくある予備校教師もの。

 で、2時間でおさらいできたか?

 ・・・あかんでした。

 もちろん、私の素養のなさも問題なのですが、通史なんてそう簡単に書けるもんでもないってことですよ。
 歴史を理解するには、やはり時代を構成する何らかの「うねり」のようなものがあります。それを的確に掴んでいなくてはいけない。
 しかも、それは一言二言で言い表せるような単純なものではなく、そのためにはたくさん勉強して、ちょっとずつその感覚を自分の中に溜めていくしかないです。それがうまい具合に発酵してくると、いわゆる歴史観のようなものができてきます。

 こいつは便利で、一度掴んでしまうとその時代のことが理解しやすくなります。もちろん誤解があると大変で、「戦国大名はみんな天下を取ろうとしてた」なんて理解をしてしまうと、今川義元の尾張侵攻作戦を上洛のためとか勘違いしちゃうけど。、

 ちなみにこれをわかりやすく伝えていたのが司馬遼太郎で、だから「司馬史観」なんて言われたわけです。「箱根の坂」なんて室町時代の雰囲気を理解するには格好の本で、事実関係には古い本ですから誤りなんかもあるんですが、それでも時代を理解する上ではわかりやすいのです。

 通史はこの「史観」が、歴史全体を通して持っていなくてはいけないわけで、よほど歴史に通暁していないと書けるもんじゃないです。

 この筆者は予備校教師ですから、ひと通りの知識はあるのでしょうし、自分なりの史観をお持ちだと思います。こまかいとこでは、「そうなのか~」ということにも出あいました。
 しかしながら、失礼を承知で言えば、通史を書くに値する史観を持っているわけではない。結局は事実の羅列になってしまうのです。そのぶん、例えばローマの歴史が腹に落ちてこないというか…
 

 ま、文庫本でそれをやろうとするのは無理なんでしょうけど。

 ありていに言ってしまえば、「簡単にわかる」とか銘打ってる本が氾濫していますが、だいたいがうさんくさいですな。
 だいたい「簡単に」わかろうとするなんぞ、ずいぶん図々しい。やっぱりちゃんと勉強しなきゃダメなんですな。
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japantourist

Author:japantourist
3児の父、リターンライダー。歴史マニアにして、レガシィB4を乗り回し、天文書を片手に星空を眺める。
横浜FCを追いかけ、サッカーボールを蹴っ飛ばす。
ホントは何が好きなんでしょうか・・・

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