LOOK BACK AGAIN

その日その日の独り言をボツボツと。歴史・サッカー・天文・旅・車・日常… 脈絡のないジャンルから何が見える?

これも人生

平宗盛

唐突ですが、平宗盛という人について考えています。

清盛の息子にして、兄重盛が早死にしたので、図らずも平家の総帥となった人。斜陽の平家にあって、右往左往、その滅亡を早めた人。凡庸で狭量とされ、平家を滅ぼしたといわれる人。

彼は壇ノ浦で一門が次々と潔く死んでいくなか、最後まで自死できず、あまりの醜態におもいあまった家来に突き落とされます。
しかし! 水泳の達人(?)だった彼は潮流の激しい壇ノ浦の海で、しかもよろいを着たままなのに泳いでしまうのです! 結局源氏の兵に引き上げられ、鎌倉に送られ、斬首されてしまうのですが、最後まで命乞いをしたとか・・・

後世ろくなこと言われないに決まっている無様さです。それに比べて16歳で兜に香を焚き染めて華々しく散った敦盛の死に様の潔いこと。

そりゃあ、清盛や頼朝のように能力があって、歴史に名を残すようなことができて「偉人」になれたらいいですよ? 敦盛のように潔く、かっこよく生きたいですよ? 歴史上にはそんなすばらしい人がうじゃうじゃいます。
でもね、みなさん。能力以上の責任を負わされたときや、追い詰められたときに、自分が宗盛のようにならないといいきれますか? 責任逃れをしたり、危険からさりげなく身を遠ざけたり。
そんな人間の弱さを、そのままに出してしまったのが宗盛なんじゃないかな。
宗盛は斬首される前、とある村に幽閉されました。初めは敬遠していた村人ですが、子供たちが宗盛と戯れているのを見て、心を許すようになったそうです。なんか、いい人ですよ。

清盛にも人のよさがありました。捕らえた頼朝を、義母の池禅尼の乞いを容れて殺さずにおきます。で、結局頼朝に平氏は滅ぼされるわけ。
頼朝は違います。渾身が政治家であるこの人は、自らが作り上げた政治体制のために弟をも殺す酷薄さ。いや、頼朝ってすごい人っすよ。酷薄だからすごい「偉人」になった。でも友達にはなりたくないなぁ。

別に宗盛のようになれって言ってるんじゃないです。人間、向上心はとても大事で、敦盛のように潔くかっこよく生きることや、頼朝のような有能な人間になることを目指すことは大事なことです。でも、誰の心にも宗盛はいるんです。宗盛のような心の弱さを持っています。
少しでも強い人間になろうと思いつつ、心の中の宗盛と付き合っていく。
こんなことを考えているうちに、宗盛って人が妙に身近に感じられるようになってきています。

歴史って、すごい人のことばかり追いかけててもダメなんす。すごい人やずるい人やダメな人や、いろんな人がいて、その総和が歴史。人生を考える、最高の教科書です。

・・・って、仕事抱えつつこんなこと書いてるのは、私の中の宗盛だよね

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